日本武徳院 映像 稽古週報 黒澤雄太 異論外聞 映画
映像作家 大槻一雅
text. 黒澤雄太
 
大槻一雅、カズとは大学が同期であった。
大学では、カズは文芸学科、僕は演劇学科で、同じ匂いを感じあうのか、いまだに仲が良い。
確かにカズと僕は、同じ匂いを持っている。だから二人でいると、止める人がいないので、ここではとても書けないようなことを、ついやってしまう。
以前二人で温泉に行った時、その時は吹雪だったのだが、氷点下の露天風呂につかっているうちに、どちらからともなく、女風呂との境の塀をよじ登りはじめた。風呂にはいっているのだから当然素っ裸で、全裸の男が二人、氷点下の吹雪の中、ゲラゲラ笑いながら、女風呂との境の塀をよじ登っている姿は、相当滑稽だ。そのうちに、雪で塀が濡れていたため足を滑らせ、二人して積もった雪の上に転落した。一物は見るも無惨なほど縮みこみ、その縮こまったお互いの一物を見て、また笑った。
縮こまった一物は、風呂につかりあたためると、再び元の大きさに戻り、今度は一物を雪の中にわざわざ突き刺して、その収縮度合を比べあったりした。まったく馬鹿馬鹿しいかぎりだが、こういった馬鹿馬鹿しいことをやりあえる仲というものが、友達だというものだろう。
カズは今、仕事の上での岐路に立っているらしい。しかし憂うことはない。
君の才能は、君が思っている以上のものだ。
願わくば、その才能を浪費することなかれ。
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